■ 結論
食事の量が少ない日があっても、無理をする必要はありません。つらいときは「少しでも口にできたもの」「食べやすかったもの」を大切にすることが、体を支える一歩になるとされています。
■ このようなときに起こりやすい体の変化
治療中や体調がゆらいでいるときは、食欲がわきにくくなったり、少し食べただけでお腹がいっぱいに感じたりすることがあります。
また、だるさや吐き気、味やにおいの感じ方の変化などが重なり、「食べたい気持ちはあるのに、思うように食事が進まない」と感じる方も少なくありません。こうした変化は、体が治療や回復にエネルギーを使っている影響と考えられています。
■ 食事で意識したい3つのポイント
量よりも「中身」を意識する
たくさん食べられないときは、食事の量よりも栄養の「濃さ」を意識する考え方が役立つ場合があります。少量でも、たんぱく質やエネルギーを含む食品を選ぶことで、体に必要な栄養を補いやすくなります。
1日3食にこだわらなくてよい
「決まった時間にきちんと食べなければ」と思う必要はありません。食べられそうなときに、少しずつ口にする形でも問題ないとされています。間食や軽食を組み合わせることで、結果的に栄養がとれることもあります。
食べやすさを最優先に考える
栄養バランスよりも、「今の体調で食べやすいかどうか」を優先してよい時期もあります。冷たいもの、やわらかいもの、においが少ないものなど、その日の体調に合った選択が助けになる場合があります。
■ おすすめの食材・食品例
食事量が少ないときは、身近で準備しやすい食品を活用するのも一つの方法です。
たとえば、卵、豆腐、ヨーグルト、牛乳、チーズなどは、少量でもたんぱく質を含みます。
また、プリン、ゼリー、アイスクリーム、栄養補助飲料などは、食事が難しいときの助けになる場合があります。
おにぎりやパンにバターやチーズを少し加えるなど、普段の食品に「ちょい足し」する工夫も取り入れやすい方法です。
■ 簡単に取り入れられるメニュー例
調理の負担が少ないものや、市販品を上手に使うことも大切です。
たとえば、
・市販の茶碗蒸しやスープ
・卵豆腐や冷ややっこ
・ヨーグルトにフルーツやはちみつを加えたもの
・レトルトのおかゆに卵やチーズをのせる
などは、体調に合わせて量を調整しやすいメニューです。
「全部食べきれなくてもよい」と思える形で準備することが、気持ちの負担を軽くしてくれます。
■ 気をつけたいポイント
体調や症状には個人差があり、合う食べ物・合わない食べ物も人それぞれです。無理に食べようとすると、かえってつらさが増すこともあります。
「今日はこれだけ食べられた」と小さな変化を大切にし、食べられない日があっても自分を責めないことが大切とされています。
■ まとめ
食事量が少ないときは、完璧な栄養バランスを目指さなくても大丈夫です。つらいときは、食べられるものを、食べられる分だけで構いません。
体調の変化が強い場合や、食事がとれない状態が長く続くときは、主治医や管理栄養士などの医療専門職に相談することで、安心につながることもあります。
ご自身のペースを大切にしながら、無理のない食事との向き合い方を見つけていきましょう。
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※本記事は、看護師・管理栄養士である加藤知子が、
医療・栄養の専門的知識をもとに監修しています。
